2026/7/12
【北海道の未来を「育て合う」ために。札幌大学ウレㇱパクラブ総会に参加して】
7月11日は、札幌大学で開催された「ウレㇱパクラブ総会」とドキュメンタリー映像上映会に参加しました。
私自身もウレㇱパクラブの一会員ですが、今日あらためて感じたのは、この活動が単なる文化継承の場ではなく、アイヌの若者たちの学びと進学、就職、そして社会で活躍していくまでを支える、とても大切な人材育成の仕組みだということです。
第1部では、ドキュメンタリー映像『踊る 唄う つながる』を鑑賞。その後、映像に出演したOB・OGの皆さんや、秋田県の伝統芸能「根子番楽」の保存会の皆さんによるトークセッションが行われました。
とても興味深かったのは、北海道と秋田という二つの地域の交流に、「狩猟文化」が大きな役割を果たしていたことです。
狩猟文化を通じて始まったつながりが、やがて地域の芸能へ、さらに若者や女性たちの交流へと広がっていく。「狩猟文化」と「地域の芸能」が、人と人、地域と地域をつなぐ力を持っていることが、とても印象に残りました。
また、ウレㇱパで学んだ卒業生たちが、現在、ウポポイや平取町のアイヌ文化振興公社などで、実際に文化を伝える担い手として活躍していることにも、大きな希望を感じました。その一方で、進路に悩む若者の姿もありました。
大学で学ぶための「入り口」を支える奨学金、そして卒業後の「出口」を見据え、企業や地域社会ともつながりながら人材を育てていく。
これは、とても重要な仕組みだと思います。
さらに、かつてアイヌの人々が差別や経済的困難によって、十分な教育の機会を得られなかった歴史を考えれば、こうした取り組みを単なる「特別な支援」として見るのではなく、その背景にある歴史や社会構造にも目を向ける必要があります。
そして、ウレㇱパの大きな特徴は、アイヌの学生だけでなく、和人の学生もともに学び、悩み、時には葛藤しながら、「共に生きる」とはどういうことなのかを考えていることです。
私自身も、北海道議会議員として道内外で活動する際、アイヌ文化伝承者の方がデザインされた「モウルピース」というオリジナルの作品を活動服として着用しています。アイヌの普段着・肌着と西洋のワンピースを融合させたものと伺っていますが、時には、アイヌ民族の皆さんに対して申し訳ないような気持ちになることがあります。
文化を大切にしたい、応援したいという思いだけでよいのだろうか。自分は、その歴史や背景を本当に十分理解できているのだろうか。
そんな迷いや葛藤も抱えながら、学び続けることが大切なのだと思っています。
「ウレㇱパ」とは、アイヌ語で「育て合う」という意味です。
以前、本田優子先生から伺った、
「裾野が広くないと、山は高くならない」
という言葉があります。
今日、本田先生が、ウレㇱパクラブの会員をもっと増やしていきたいと強く訴えられていたことを聞きながら、私はあらためて、この言葉を思い出していました。
アイヌ文化を守り、次世代につないでいくためには、限られた人たちだけで支えるのではなく、より多くの人たちが関わり、その価値を知り、ともに学び、ともに育てていく裾野を広げることが必要なのだと思います。
今回の総会では、会員数の減少による会費収入の落ち込みなど、活動を継続していく上での課題も報告されました。
学生たちが自ら制作している読み応えのある会報の発行や、フィールドワークなどの貴重な学びの機会を守っていくためにも、活動を継続的に支える基盤づくりが必要です。
ウレㇱパクラブでは、新しい会員を募集しています。
個人会員は年間一口2,000円。会報が年2回届くほか、さまざまな勉強会やイベントのご案内が来ます。
今日、一生懸命に伝統舞踊を初披露した新入生たちの姿も、本当に印象的でした。
この若者たちが、自らの文化やルーツに誇りを持ち、それを未来へつないでいくことができる北海道であるために。
そして、アイヌ文化を一部の人たちだけのものとせず、北海道全体の大切な財産として、ともに学び、支え、育てていくために。
この「育て合う」場を、どう持続可能なものにしていくのか。
一会員として、そして北海道議会議員として、私自身も改めて考え、行動していきたいと思います。
一般社団法人札幌大学ウレㇱパクラブ




この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>広田 まゆみ (ヒロタ マユミ)>【北海道の未来を「育て合う」ために。