岡本 のぶじ ブログ
兵庫・猪名川町【いながわの木喰学 第19回/いながわ木喰】
2026/7/25
7/25 木喰上人が全国を歩きながら彫った仏さまは、いわば「日本を巡る創作の旅」の結晶です。その魅力を深く知るコツが、作品を時代・地域・作仏順で比べる「比較研究」。ただ眺めるだけでは気づけない、木喰の心境や造形の成熟がくっきり見えてきます。
全国でつくった仏像を作仏順に並べてみると、木喰の表現がどんどん洗練されていくのがわかります。特に「円熟期」と呼ばれる猪名川滞在時代の作品は、丸み・微笑・量感の三拍子が絶妙にそろった、まさに木喰仏の頂点。他地域の作品と比べると、木喰がどう造形を深めていったかが立体的に浮かび上がります。
よく並べて語られる円空仏と木喰仏。どちらも全国を歩いた「旅する仏師」ですが、造形思想はまるで正反対。円空仏は荒々しい一刀彫で霊力・呪力を重視するのに対して、木喰仏は丸みのある微笑仏で、救済・安らぎ・念仏の喜びを表現します。この対照性を知ることで、木喰仏の「やさしさ」や「親しみやすさ」がより鮮明に理解できます。

比較研究は、像名の推定にも役立ちます。猪名川の木喰仏「泉行塞大菩薩(焼失。写真が残る)」は背銘が読みにくく議論が続いていましたが、新潟の「行基菩薩」との造形の類似性を確認することで、泉行塞 → (和)泉行基 と読み替える有力な根拠となりました。(写真=小栗山木喰観音堂(新潟県小千谷市) 本尊;如意輪観音・大黒天・行基菩薩)
つまり、比較研究は、木喰仏の魅力を深めるだけでなく、作品の本来の姿を取り戻すための実践的な方法でもあるのです。【つづく】
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著者
| 選挙 |
猪名川町長選挙 (2025/07/20) [当選] 5,079 票
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猪名川町
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| 肩書 |
猪名川町 町長 |
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無所属
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