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【視察レポート】横浜中央児童相談所を視察~子どもの命を守る現場を支えるために~

2026/6/16

はじめに

先日、横浜中央児童相談所を視察し、児童虐待対応や一時保護、里親支援など、現場の取り組みについてお話を伺いました。

子どもたちの命と安全を守る児童相談所は、社会の最後のセーフティネットです。一方で、相談件数は年々増加しており、現場には大きな負担がかかっています。

今回は、視察を通じて感じたことと、横浜市が抱える課題についてお伝えします。


横浜市の児童虐待相談は過去最多に

横浜市が公表した令和7年度の対応状況によると、市全体の児童虐待対応件数は14,180件となり、過去最多を更新しました。

記者発表資料 2026年6月1日横浜市こども青少年局(こども福祉保健部)より抜粋

特に児童相談所での対応件数は10,181件に達し、前年度を大きく上回っています。

虐待と聞くと身体的虐待を思い浮かべがちですが、実際には心理的虐待が半数以上を占めており、夫婦間DVを子どもが目撃する「面前DV」なども重要な課題となっています。

記者発表資料 2026年6月1日横浜市こども青少年局(こども福祉保健部)より抜粋


視察を通じて感じた「人材不足」の深刻さ

今回の視察で特に印象に残ったのは、人材確保と人材育成の難しさでした。

令和7年児童福祉法等改正法の施行 (一時保護中の児童の面会通信関係)等/

こども家庭庁支援局虐待防止対策課 より抜粋

こども家庭庁の資料では、

  • 相談件数の増加による業務負担の拡大
  • 高度で専門的な判断を求められるケースの増加
  • 精神的な負担の大きさ
  • 若手職員を育成する時間や余裕の不足

などが、全国共通の課題として示されています。

児童福祉司や児童心理司には専門知識だけでなく、経験に裏打ちされた判断力が求められます。しかし、現場では日々の対応に追われ、十分な育成期間を確保することが難しい状況があります。


「シニア職員」が不足している現実

児童相談所では、経験豊富なベテラン職員が若手職員を支え、困難事例では助言や判断を行う役割を担います。

しかし、

経験を積んだ職員が疲弊して退職してしまう。

その結果、

若手を育てる人材が不足し、さらに現場の負担が増える。

こうした悪循環が課題となっています。

こども家庭庁の有識者会議でも、スーパーバイザー機能の強化や、長く働き続けられる職場環境の整備が重要であると指摘されています。

子どもを守る仕事だからこそ、「人を育てる組織」でなければならないと感じました。


なぜ辞めてしまうのか

現場からは、

  • 命に関わる重い判断への責任
  • 夜間・休日対応を含めた業務負担
  • 保護者対応や関係機関との調整による精神的ストレス
  • 書類作成など膨大な事務作業
  • 経験豊富な職員から十分な指導を受ける時間の不足

など、多くの課題が挙げられています。

令和7年児童福祉法等改正法の施行 (一時保護中の児童の面会通信関係)等

/こども家庭庁支援局虐待防止対策課 より抜粋

こども家庭庁の資料でも、人材の「採用」だけではなく、「育成」と「定着」が大きな政策課題として位置付けられています。


子どもを守る人を、社会全体で支える

児童相談所は、虐待が起きてから対応するだけではありません。

子どもや家庭に寄り添い、地域や学校、医療機関、警察、里親など多くの関係者と連携しながら、子どもの未来を守る最後の砦です。

そのためには、

  • 専門職の確保
  • ベテラン職員が活躍し続けられる環境づくり
  • 若手職員を育てる仕組み
  • 事務負担の軽減(DX化推進)
  • メンタルケア体制の充実

など、現場を支えるための投資が必要です。

横浜市 11月オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーン参照


視察を終えて

今回の視察を通じて強く感じたのは、

「子どもを守る人を守ることが、子どもの未来を守ることにつながる」

ということです。

児童相談所の職員の皆様が安心して働き、経験を積み、次の世代へ知識や技術を引き継いでいける環境づくりは、横浜市にとって重要な課題です。

今後も現場の声を市政に届け、児童相談所の体制強化、人材確保・育成、そして経験豊富な人材が長く活躍できる仕組みづくりについて、しっかりと提案してまいります。


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横溝 じゅん子

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党派・会派 国民民主党
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