2026/6/14
【続報】武雄市役所だけでなく武雄市議会も危機的状況。
武雄市役所の部長会議メモに記された「市の施策・方針に異を唱える内容を外部へ発信するな」という趣旨の庁内指示について、複数の武雄市議会議員に急きょ情報提供した。
この文書の法的問題点については、前段の記事で詳しく指摘したので割愛する。
ここで問いたいのは、次の段階である。
これほど重大な不祥事が発覚したとき、武雄市議会はどう動くか。
今回の庁内指示は、市職員に対して、市の方針への異論や、市民の問題提起への反応を萎縮させる内容である。憲法上の表現の自由、思想・良心の自由、公益通報者保護にも関わる。行政内部で言論統制が行われている疑いは極めて濃い。
市職員を守るためにも、市議会は緊急に事実を把握し、必要であれば撤回・是正を求めるべき問題である。
そこで私は、複数の議員に対し、単なる情報提供だけでなく、議会運営上どのような対応があり得るのかも含めて伝えた。
例えば、既に武雄アジア大学を題材に一般質問を通告している議員であれば、この庁内指示が大学誘致施策への批判や、市民の投稿への反応を抑える趣旨で出されたのかを、通告の範囲内で確認できる。
一方、通告後に発覚した重大問題である以上、一般質問にそのまま入れるのが難しい場面もある。その場合でも、武雄市議会会議規則第63条に基づく「緊急質問」という手段がある。
市職員に対し、市政への異論や市民の問題提起への反応を萎縮させる庁内指示が出ていた。
これを緊急性のない問題と言う方が難しい。むしろ緊急質問でも扱うべき事案だ。
ところが、議員から返ってきた反応に驚愕した。
例えば、ある議員の言い分は、こうである。
通告以外の質問で過去に議長注意を受けた。議会運営委員会でも「これまで何度も注意を受けている」と先輩議員から厳しく言われた。また注意を受けたくないので、この問題は扱えない。
それを知って愕然とした。
武雄市議会そのものにも物言う議員を萎縮させる空気があるようだ。
さらに複数の議員の話を聞いていくと、議長の議会運営が大きな影を落としていることがわかってきた。
市側の答弁が曖昧で質問する議員の側が困っているような場面でも、議長は市側に明確な答弁を促すのではなく、「質問者は質問意図を明確に」と、質問する議員の側にだけ負荷をかけるような運営がしばしば見られるという。
さらに看過できないのは、議案に対して否定的な態度を取ろうとする議員に対し、議長自ら議場以外の場所で「何とかならんか」と翻意を迫るようなことがある、という話である。
事実なら極めて深刻だ。
議長は行政提出議案をただただ通すための調整係ではない。議員の態度を変えさせるための圧力装置でもない。議会の公正な運営を担う立場である。相撲で言えば行司役だ。
にもかかわらず、議長自身は「議長も委員長も、役所の議案を通すように振る舞うのが基本」という認識を堂々と語っているという。
地方議会の運営に詳しい有識者は「武雄市議会の議長は議会制民主主義・二元代表制の理解を根本から誤っている。議会は、市長部局の下請け機関ではない。議案を通すのが議会の仕事ではない。議案を審査するのが議会の仕事である。必要なら修正し、否決し、説明を求め、行政を止める。それが議会である。今回の庁内指示の問題は、武雄市役所内部の言論統制疑惑にとどまらない。市職員が萎縮し、市民の問題提起に反応できないという重大な問題だ。そんな中で、議長が行政側に肩入れしたような議会運営を行い、議案に反対しようとする議員に翻意を迫るような空気がある。これが重なれば、当然、行政へのチェック機能は働かなくなる。議長自らが議会の価値を毀損している。議長失格だ」と指摘する。
武雄市は、市職員に「市の方針に異を唱えるな」と読める庁内指示を出した。武雄市議会では、それを問おうとする議員まで萎縮している。そして議長の議会運営にも行政監視機能を弱めるような問題が見えてきた。
これは、とことん危機的な状況である。
市職員を守るためにも、議員が自分の言葉で質問できる議会を取り戻すためにも、市民が行政を監視できる武雄市に戻すためにも、この問題は、議会で正面から扱われるべきである。
明日(6月15日)の武雄市議会の動きに注目したい。

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