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こんどう けんじ ブログ

議決態度に見える議員の本質。

2026/6/23

議決態度に見える議員の本質。

「結果的に良かったのではないか?『住民の側に立って行動を起こす議員』と『言われるがままに市役所の下請けに成り下がっている議員』が可視化された」

地方自治に詳しい有識者は、佐賀県武雄市議会で起きた今回の議決についてこう語った。

問題になったのは市制施行20周年記念事業として予定されているプロバスケットボールチーム・佐賀バルーナーズのプレシーズンマッチの開催の補正予算1,700万円。

既に当初予算で800万が組まれており、総額2,500万円である。主な内訳は、Bリーグ公式戦仕様の木製床、バスケットゴール、選手バックヤード設備などのリース料1385万1000円、審判、医師、看護師、警備員、両チームスタッフ帯同費用など364万円という。

問題は、当初800万円だった事業費が、なぜ、わずか3ヶ月で一気に3倍以上へ膨らんだのか、という点だ。

昨日(6月22日)の採決に際しては、1,700万円の増額補正に対して、豊村貴司議員が「当初予算の範囲内で収まる形を検討しなかったのか、試合形式にこだわらない形で実施する議論はなかったのか」と質している。これに対し、当該予算を議論した総務常任委員会の池田大生委員長は「最終判断は庁内協議、部長会議、副市長を経て市長決裁で下りた」と答弁。一方、試合形式以外に当初予算の800万円で収める工夫については「その点についての議論はなかった」と答えている。さらに、「8月末開催予定にもかかわらず、本会議の時点で対戦相手はまだ決まっていないこと」「対戦相手が決まらない場合は中止もやむを得ない」との答弁まで飛び出した。

また、朝長勇議員も質疑に立ち、「予算規模が3倍以上に膨らんだ時点で計画撤回を検討したのかという問いに対しても、「撤回する、しないの議論を行ったかという質問自体は出ていない」と答弁を引き出した。

つまり、総務常任委員会での議論・判断は極めて不十分であったことが明らかにになった。

中身が固まりきっていない一方、費用は膨らんでいる。当初予算の範囲でやる議論もない。試合形式にこだわらない議論もない。撤回を検討したかどうかの確認すらない。

それでも市は補正予算を提案する。杜撰な予算編成の典型パターンだ。

だからこそ、議長経験者でもある山口昌宏議員が中心となって、当該予算1,700万円を削除する修正案の提出に至った。

住民の財産を守るために声をあげた勇気ある8人をここ本文中でもご紹介したい。

山口昌宏、朝長勇、豊村貴司、中山稔、樋渡力、福田克義、毛利清彦、上田雄一、以上(修正案提出記載順)の8氏である。

特に、樋渡力議員と福田克義議員はこの春当選したばかりの新人議員。周りのプレッシャーもある中で、ご自身の意思を通された点は率直に評価に値する。

また、1,700万円補正予算案の反対討論に立った上田雄一議員、豊村貴司議員の討論は当該支出の問題点だけでなく、予算編成上の問題、議論経過の瑕疵や代替案の提示まで含まれており、圧巻の討論だった。信念ある議員の言葉は重い、ということを改めて実感した。

一方、1,700万円補正予算に賛成した議員の討論は、市役所側が書いたであろう原稿を読むだけという惨状。現場で討論を傍聴した市民からは「どちらが住民の思いを汲んでいるのか、よくわかる状況だった」という証言も寄せられた。

そして、もうひとつ、今回の議決で議会内部の空気が大きく変わったという話もある。

武雄市政を長年見てきた人物は、今回の一件をこう見る。

「吉川里己議長が議会を牛耳る力が低下していることが、はっきり分かった。これまで議員に対して『役所に反対するな』『ここはひとつ穏便に』と意思表明を押さえつけてきたツケが出た。議長は本来、議論の行司役だ。ところが吉川議長は市役所に肩入れし過ぎた」

ある議員は証言する。

「吉川議長は役所の議案を通すのが仕事だ、と言ってはばからない。その考え方を常任委員長や議員にも押し付けてくるのが厄介。二元代表制のことなど知らないのだろう」

なるほど。これまでなら今回の補正予算のすったもんだは本会議場に出る前に丸められていたのだろう。

「常任委員会で決まったから」
「ここはひとつ穏便に」
「市の事業に水を差すな」
そういう空気で、議員個人の問題意識が封じられてきたのではないか。

だが今回は、そうならなかった。

修正案は否決された。原案は可決された。その結果だけを見れば、市役所側が提出した1,700万円の補正予算はそのまま通った。

しかし、政治的な意味はまったく逆である。

今回、議会が目に見える形で割れた。

「住民の側に立って行動を起こす議員」と「言われるがままに市役所の下請けに成り下がっている議員」がはっきりと見てわかるようになった。

加えて、吉川議長の議会運営上の問題点がさらに浮き彫りになった。

この2点が、今回の議決の最大の意味である。

引き続き、武雄市政の問題点の発信に努めていく。一人でも多くの皆さんに武雄市政の現状を知っていただきたい。

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著者

こんどう けんじ

こんどう けんじ

選挙 網走市議会議員選挙 (2019/04/21) [当選] 1,142 票
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肩書 人材開発株式会社CEO/DXコンサルタント/公共交通アドバイザー
党派・会派 自由民主党
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