2026/6/1
国家情報局設置法案【参議院内閣委員会5.21】移動中の画面越しに見た国会の攻防!
松戸市議会議員の岡本ゆうこです。
5月21日、私は行政視察のため、朝から目的地へと向かう電車の中にいました。しかし、私の目は手元のスマートフォンに釘付けになっていました。YouTubeの国会生中継から流れてくるのは、市民の自由やプライバシーのあり方を揺るがしかねない「国家情報会議設置法案」をめぐり、政府と激しい論戦を繰り広げている緊迫した音声です。
地方自治の現場にいながらも、片時も目を離すことができない。この日の午前中に行われた参議院内閣委員会における、立憲民主党の鬼木誠議員、そして日本共産党の大門実紀史議員による、本質を突いた質疑のポイントをここに記します。
■ 鬼木誠議員(立憲民主党)の質疑
✅情報集約の拡大と「歯止めなき組織」への懸念について
午前中の内閣委員会に立った鬼木誠議員は、この法案が「国家情報局」という強大な情報集約組織を新設するものであるにもかかわらず、その活動目的や権限の限界が極めて曖昧である点を鋭く追及しました。
🔺各省庁(警察公安、防衛省、外務省など)から一元的に情報を集約する組織を作りながら、どの情報を集め、どの情報を集めないのかという「明確な一線」が法文上に見当たらない。これでは、政府の胸三寸で集約する情報の範囲がどこまでも肥大化していくのではないか。
【政府側の答弁と自治体議員としての視点】
政府側は「あくまで各省庁の所掌事務の範囲内で必要な情報を総合調整・分析するものであり、国民の権利に直接影響を及ぼす作用法ではない」といった趣旨の、いわゆる“組織の模様替えに過ぎない”という答弁を繰り返しました。
しかし、現場を預かる自治体議員として言わせていただければ、「情報を集約するハコ」をこれほど強力に法定化しておきながら、そこに集まる中身の歯止めを曖昧にする答弁など、到底納得できるものではありませんでした。
■ 大門実紀史議員(日本共産党)の質疑
✅インテリジェンスの「客観性」と政治利用の危険性
大門実紀史議員は、5/19の参考人質疑での論点をさらに深掘りし、「集められたインテリジェンスが、時の政権に都合よく歪められ、政治利用されるのではないか」という民主主義の根幹に関わるリスクを質しました。
🔺他国の情報機関の歴史を見ても、検証機能や国会による強力な監視がなければ、情報機関は容易に「時の政権の延命」や「政策の正当化」のために情報をコントロールするようになる。国家情報局が上げる分析が、客観性を担保されているとどうやって証明するのか。
【政府側の答弁】
政府は、関係大臣や官房長官による適切な監督が行われるため政治的な中立性は保たれる、といった官僚答弁に終始しました。客観的な第三者機関による査察や、国会への完全な情報開示の仕組みを拒みながら「中立性は保たれる」と言い張る政府の姿勢に、画面を凝視していた私は強い憤りを覚えざるを得ませんでした。
■ 【ここが気になる!】市民のプライバシーは「必要があれば取れる」のか?
今回の内閣委員会の中で、私が自治体議員として特に注視した質疑がありました。
それは、「能動的サイバー防御(アクティブ・サイバー・ディフェンス)」や「マイナンバーに紐付けられた個人情報」についても、この国家情報局が必要と判断すれば集約できるのではないかという懸念に対する、政府側の姿勢です。
政府側の答弁の根底にあるのは、「(政府が)必要があれば取得できる」という極めて包括的な解釈でした。
何を取得してはならないのかという「禁止規定」が法律にないため、自治体が市民の皆さまからお預かりし、必死に保護している日々の生活に関わる大切なデータやプライバシーが、「国家安全保障の総合調整」という名目のもと、本人の同意なしに事実上フリーパスで国家の中枢へと吸い上げられていく構造が否定できないのです。これは地方自治における個人情報保護の取り組みを根本から揺るがす重大な懸念です。
情報を集める権力に「中立性」も「法的歯止め」も「第三者の監視」もない。
このような法案がまかり通れば、地方自治体が市民の人権を守る防砦としての条例も意味をなさなくなってしまいます。
(※この日の午後からは、さらに議論が拡大し、内閣・法務・外交防衛の3委員会による「連合審査会」へと引き継がれました。その午後の激しい攻防については、次回のブログにてレポートいたします!)

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