2026/6/19
【一般質問報告その④|小学1年生が朝に家を飛び出し、一時行方不明に|朝の小1の壁について|埼玉県戸田市議会】
おはようございます。
本日は6月議会の閉会日です。
さて、6月9日の一般質問で取り上げた3つ目のテーマのうち、これで最後となりますが、
【朝の小1の壁】
についてご報告します。
私はこれまで、この問題を3回にわたり議会で取り上げてきました。
また、今回の一般質問の直前に、戸田市内にお住まいの保護者の方から緊急のご連絡をいただきました。
「小学1年生の我が子が朝に家を飛び出し、一時、行方不明になる出来事があった。母親として本当に怖い思いをした。何としても戸田市でも朝の居場所づくりを進めてほしい」
というご連絡でした。
【小学1年生が朝に家を飛び出し、一時行方不明になった事例(戸田市で起きたこと)】
これは戸田市で6月上旬に実際に起こった出来事です。
そのご家庭では、母親が仕事のため朝7時20分に出勤しなければならないそうです。
一方、お子さんが通う小学校の登校班の集合時間は7時50分です。
母親が先に家を出なければならないため、毎朝およそ20分間、小学1年生のお子さんが一人で自宅に残り、ひとりで登校しなければならない状況でした。
そのお母さんは、決して何もしていなかったわけではありません。
まだ小学1年生で時計が読めないお子さんのためにアラームを細かく設定し、
「早めに準備をしましょう」
「時間になったらひとりで学校へ行きましょう」
と壁にメモを貼り、子どもも分かるように工夫していました。
時間になったらひとりで鍵をかけて家を出るように、何度も言い聞かせながら出勤していたそうです。
しかし、6月上旬のある日。
小学1年生のお子さんは、朝ひとりで過ごす不安や寂しさから、母親が出勤した後に家を飛び出してしまいました。
通学班の集合場所にも来ない。
家にもいない。
近隣の方々や通学班の保護者の皆さんも探し回る騒ぎになったそうです。
幸い、お子さんは登校時間前に学校へ到着しており、先生に校庭で保護され、大きな事故や事件には至らなかったそうです。
しかしそのお母さんからは、
「もし事故や事件に巻き込まれていたらと思うと今でも怖い」
「毎日不安を抱えながら仕事に行っている」
「仕事を辞めたら生活できない」
という切実な声をいただきました。
私は後日、このお母さんに直接お話を伺い、
「事故が起きてからでは遅い」
と強く感じました。
【朝の小1の壁とは】
朝の小1の壁とは、保護者が子どもより先に出勤しなければならず、小学1年生の子どもが一人で留守番をしたり、一人で家を出て学校へ向かわなければならない問題です。
朝のわずか30分から1時間ほどのことかもしれません。
しかし、その時間に不安や寂しさを感じる子どもも少なくなく、保護者にとっても大きな悩みとなっています。
【進路選択にまで影響している事例も】
もう一つ、戸田市の保護者の声として紹介したのは、朝の預け先が見つからなかったために、地元の公立小学校ではなく国立附属小学校への進学を選択したご家庭の事例です。
ご夫婦ともに朝の出勤時間が早く、ベビーシッターやファミリーサポートなども調べたそうですが、早朝に利用できるサービスは見つからなかったとのことでした。
その結果、親よりも先に子供が家を出られる環境を求めて、電車通学である国立小学校の進路を選択したそうです。
私はこの話を聞いた時、大きな衝撃を受けました。
本来であれば地元の小学校も選択肢だったはずです。
しかし、「朝の居場所がない」という理由が、子どもの進路選択にまで影響していたのです。
【全国で広がる朝の居場所づくり】
こうした課題に対応するため、東京都では多くの自治体が朝の居場所づくりを実施しています。
また埼玉県内でも、導入自治体は当初の2自治体から、現在は7自治体へと広がっています。
さらに埼玉県も昨年度から「朝の居場所づくり」のモデル事業を開始しています。
それだけ、この課題に悩む家庭が存在しているということだと思います。
【市の答弁は?】
市からは、
「朝の小1の壁については認識している」
「埼玉県のモデル事業などの動向を注視している」
「今後の需要や社会情勢を見極めながら調査・研究していく」
との答弁がありました。
【最後に】
朝の居場所を必要とするご家庭は、全体から見れば決して多くないのかもしれません。
しかし、今回ご紹介した事例は、戸田市で実際に起きている現実です。
事故や事件が起きてからでは遅いのです。
朝のわずか30分から1時間かもしれません。
しかし、その時間を安心して過ごせる場所があるかどうかで、子どもの安全も、保護者の働き方も、人生設計も大きく変わります。
また、私は子ども食堂の活動にも携わっており、多くのひとり親家庭のお話を伺っています。
ひとり親家庭のお母さん方からも、
「仕事を辞めれば生活できない」
「朝の小1の壁があっても働かなければならない」
という切実な声をいただいています。
朝の小1の壁は、共働き家庭だけの問題ではありません。
ひとり親家庭にとっても、子どもの安全や生活に直結する深刻な課題です。
私は、子育て支援とは金銭的支援だけではなく、
「働きたい人が安心して働き続けられる環境を整えること」
だと考えています。
朝の小1の壁については今回で3回目の一般質問となりました。
すぐに実現できる課題ではないかもしれませんが、戸田市でも朝の居場所づくりについて前向きな検討が進むよう、引き続き取り組んでまいります。
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