あきる野市内にて地域のみなさんへのお声聞き(政治活動としての挨拶回り)を続ける中で、胸が締め付けられるような、高齢者福祉の最前線の課題に直面しました。
久しぶりにお会いしたあるシニアの方は、堰を切ったようにこのように話してくださいました。
「普段はほぼ家に1人で、誰とも喋らないんだよ」
「食事ももう自分では作れないから、食べるものもなくてね……」
そして、何よりも私の心に深く残っているのは、そのときに見せられた表情と、絞り出すようなこの言葉です。
「まだ家にいたいんだ!ここが好きだから」
住み慣れた我が家で、大好きなあきる野の街で、最期まで自分らしく暮らしたい。その強い願いと、思い通りにいかないお体の現実。当事者の方のリアルな言葉の重みに、政治を志す人間として強く責任を感じました。
どうすれば、この「大好きな家にいたい」という願いに寄り添い、在宅生活を支えられるのか。そこで重要になるのが「食の支援」です。
あきる野市には、社会福祉協議会が中心となって行っている「ふれあい食事サービス」があります。これは、地域のボランティアのみなさんが真心を込めて手作りしたお弁当を、お家に1人でいる高齢者の方へ直接手渡しで届けてくれる素晴らしい事業です。
ただ単にお弁当を配るだけでなく、「顔を合わせ、おしゃべりをして最近の様子を確認する」という、温かい見守りと孤独の解消を兼ねており、まさに地域の命綱となっています。お弁当を作り、一件一件届けてくださっているボランティアのみなさんには、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。
一方で、高齢者向けの配食には、徹底した衛生管理だけでなく、一人ひとりの身体状況に合わせた「きざみ食」や「とろみ食(嚥下食)」といった、医療・介護的な専門知識と配慮が不可欠という難しい側面もあります。ボランティアのみなさんの善意と情熱にすべてを委ねるのには、安全面の管理や負担の大きさから、どうしても限界があると思います。
そこで、ふと素晴らしい解決策が頭に浮かびました。
「現在行われているふれあい食事サービスの温かい見守り活動に、地域の特別養護老人ホームの専門的な調理機能をドッキングさせることはできないか?!」ということです。
特養の食事は、管理栄養士さんが高齢者に合わせた栄養バランスを完璧に計算し、喉に詰まらせないための調理も毎日当たり前に行われている、これ以上ないほど「安心・安全なプロのごはん」です。
ボランティアのみなさんが担ってくださっている大切な「配達と見守り」という心の通った活動はそのままに、お弁当の製造や専門食の対応を地域の特養などの福祉施設がバックアップするような仕組みが作れたら、現場の負担を減らしながら、さらに強固な地域のセーフティネットが作れるはずです。
もちろん、施設の厨房のキャパシティや連携のルートなど、クリアすべき壁はあります。
しかし、行政、社会福祉協議会、そして地域の福祉施設が一体となって「食の支援」を編み直していくことこそが、これからの時代に必要な持続可能な福祉の姿だと思います。
「ここが好きだから、家にいたい」
その大切な願いを地域全体で守り、誰もが最期まで安心して笑顔でご飯を食べられるあきる野市を目指して。
今ある素晴らしい活動への感謝を忘れることなく、さらに優しい仕組みをつくる政策づくりに、これから全力で取り組んでまいります。
ふれあい ある日の手作り弁当
