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 広島瀬戸内新聞・社説市街地に迫るクマ “東北の教訓”を広島は直視せよ

2026/6/13

  📰 広島瀬戸内新聞・社説市街地に迫るクマ “東北の教訓”を広島は直視せよ
安佐南区緑井という、広島市北部の中核的市街地のすぐそばでクマが目撃された。
緑井はJR駅、商業施設、住宅地が密集し、通学路も多い。
この地域にクマが現れたという事実は、もはや「山際の出来事」ではない。
都市の生活安全保障の問題である。東北では昨年、人身被害が過去最多となり、自治体職員の危険手当やハンター報酬が相次いで増額された。
背景には、
・クマの出没増加
・ハンターの高齢化と不足
・自治体職員の“無償に近い”危険対応
という構造的問題がある。広島も同じ構造に入りつつある。
安佐南区では今年すでに十数件の出没が確認され、安佐北区・佐伯区でも同様だ。
佐伯区では学校が休校に追い込まれた例もある。
「広島は東北ほど深刻ではない」という認識は、すでに現実と乖離している。必要なのは、単なる「注意喚起」ではない。
制度としてのクマ対策の強化である。
第一に、自治体職員の危険手当の見直しだ。
現場に駆けつけるのは警察だけではない。
市の職員、地域の担当者、消防団が初動対応にあたる。
彼らの危険手当が東北より低いままでは、持続可能な体制は築けない。
第二に、ハンター報酬の引き上げである。
東北では「燃料費と弾薬代で赤字」という声が相次ぎ、報酬増額が進んだ。
広島でも若手ハンターの確保は難しく、現行制度のままでは対応力が低下するのは時間の問題だ。
第三に、市街地と里山の境界管理の強化である。
緑井・上安・戸山など、住宅地と山林が近接する地域では、
放置果樹、竹林、空き家、ゴミなどがクマを誘引する。
これらは個人の努力だけでは解決できない。
自治体が制度として関与し、地域ぐるみで管理する仕組みが必要だ。クマの出没は、気まぐれな自然現象ではない。
人口減少、里山の荒廃、野生動物の生息域拡大という、
日本社会全体の構造変化の“出口”に現れた現象である。
広島は、東北の教訓を「他人事」として眺めている余裕はない。
緑井にクマが出たという事実は、
都市の安全保障を再設計せよという警告である。
行政は、危険手当とハンター報酬の制度改革に踏み込み、
市街地境界の管理を地域政策の柱に据えるべきだ。
市民の命と暮らしを守るために、
広島は今こそ、クマ対策を“本気の政策”として位置づける時である。

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著者

さとう しゅういち

さとう しゅういち

選挙 広島県議会議員選挙 (2023/04/09) 2,673 票
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広島市安佐南区選挙区

肩書 介護福祉士・元広島県庁職員・広島瀬戸内新聞社主
党派・会派 庶民革命ひろしま
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