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種田 昌克 ブログ

議会の一般質問は、誰のためにあるのか

2026/6/11

議会の一般質問について、地域の人たちはどれほど関心を持っているのだろうか。
そんなことを、あらためて考えさせられる出来事がありました。
私たち議員の努力不足も、もちろんあると思います。一般質問でどのようなテーマを取り上げるのか、それが市民生活とどう関係しているのか、もっとわかりやすく伝えていく努力が必要です。
ただ一方で、そもそも市民の皆さんが「いつ、どんな質問が行われるのか」を知る機会そのものが、少しずつ減っているのではないか。そんな危機感もあります。
岐阜新聞という地方紙があります。
昨年の12月議会までは、一般質問が行われる2日前、土曜日の朝刊に、県内市議会の一般質問登壇予定者名と、主な質問件名が掲載されていました。
私はこの紙面を見るのを、いつも楽しみにしていました。
大垣市議会だけでなく、岐阜県内の各市議会で、どの議員がどのようなテーマを取り上げるのか。それを見ることで、県内各地の課題や関心の傾向も見えてきます。
「ああ、この市では子育て支援が大きなテーマになっているのか」
「この議員は防災を取り上げるのか」
「こちらの市では公共交通が問題になっているのだな」
そんなふうに、地方議会の動きが一目でわかる、貴重な情報でした。
そして、それは議員にとってだけ意味のある情報ではありませんでした。
私を支援してくださっている方の中にも、その新聞記事を見て、関心のあるテーマであれば、わざわざ議場まで傍聴に来てくださる方がありました。
「新聞で見たよ。今日はこの質問をするんやね」
「このテーマは大事やと思って、聞きに来た」
そう言っていただくこともありました。
議会と市民をつなぐ、小さな入口になっていたのだと思います。
ところが、今年に入ってから、つまり3月議会から、岐阜新聞に県内市議会の質問件名が掲載されなくなりました。
なぜ掲載されなくなったのか、詳しい理由はわかりません。
記事としての価値がないと判断されたのか。読者のニーズに合わないと考えられたのか。紙面の都合なのか。あるいは別の理由があるのか。
もちろん、新聞社には新聞社の編集方針があります。何を掲載するかは、新聞社が判断することです。それを一方的に批判するつもりはありません。
しかし、地方議会に関わる者として、率直に言えば、とても残念です。
なぜなら、一般質問は、議員のための発表会ではないからです。
市民の暮らしの中にある課題を議場に持ち込み、市の考えを問い、政策の方向を確認し、時には改善を促していく。一般質問は、市民と行政をつなぐ大切な場です。
子育て、教育、防災、福祉、道路、公共交通、文化、観光、地域コミュニティ、まちづくり。
一般質問で扱われるテーマの多くは、市民生活そのものです。
ところが、その一般質問がいつ行われるのか、どんなテーマが取り上げられるのかを、市民が知る機会が少なくなれば、議会はますます遠い存在になってしまいます。
「議会は何をしているかわからない」
「議員は何をしているかわからない」
そう言われることがあります。
その言葉は、私たち議員が真摯に受け止めなければならないものです。発信が足りない、説明が足りない、見せ方が足りない。その反省は当然あります。
しかし同時に、議会の情報が地域社会の中で自然に目に入る仕組みも、やはり大切だと思うのです。
新聞の小さな記事であっても、そこに名前と質問件名が載ることで、ふと目にした人が「これは自分に関係がある話だ」と思うかもしれません。
それが傍聴につながるかもしれません。議会中継を見るきっかけになるかもしれません。議員に声をかけるきっかけになるかもしれません。
民主主義というものは、投票日だけで成り立っているわけではありません。
日々の議会活動を知ること。行政に対する問いを共有すること。地域の課題について考えること。そうした積み重ねの中に、地方自治の土台があるのだと思います。
ブロック紙である中日新聞は、ずっと前から一般質問の質問件名を掲載していません。そこへ、地方紙である岐阜新聞まで掲載しなくなった。
本当にこれでよいのでしょうか。
地方紙の役割とは何か。
地域で何が起きているのかを伝えること。住民の暮らしに関わる情報を届けること。行政や議会の動きを見える形にすること。私は、そうした役割が地方紙にはあると思っています。
もちろん、新聞だけに頼っていてはいけません。
議会も、市も、そして私たち議員一人ひとりも、もっと発信しなければなりません。ホームページ、議会だより、動画配信、SNS、ブログ、地域での報告会。できることはいくらでもあります。
しかし、それでもなお、新聞という媒体が持つ力は大きいと思います。
特に、日ごろインターネットをあまり使わない方にとって、新聞は今も大切な情報源です。新聞に載ることで初めて届く層があります。
議会に関心を持ってください、と言うだけでは不十分です。
関心を持つ入口を、地域社会の中にどう残していくのか。どう増やしていくのか。
これは、議員だけの問題でも、新聞社だけの問題でもありません。地方自治をどう支えていくのかという、地域全体の問題だと思います。
一般質問は、決して特別な人だけのものではありません。
市民の暮らしの中から生まれ、市民の暮らしに返っていくべきものです。
だからこそ、私はこれからも、自分が何を質問するのか、なぜそのテーマを取り上げるのかを、できるだけわかりやすく発信していきたいと思います。
そして同時に、地域のメディアにも、地方議会の動きを伝える役割を、もう一度大切にしていただきたいと願っています。
議会が見えにくくなることは、地方自治が見えにくくなることです。
「本当にこれでよいのだろうか」
その問いを、私自身にも、議会にも、そして地域社会にも向けながら、これからも発信を続けていきたいと思います。

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種田 昌克

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